コンソーシアムニュース

20年10月
さがまちカレッジ人気講師が推せんする「わたしの一冊・わたしの一本」 湧口清隆先生

新型コロナウィルス感染症の影響でお家で過ごす時間が増えた方が多いと思います。
そこでさがまちカレッジでは、これまでに様々な分野の講座を担当していただいていた先生方に、
【おすすめ】先生が担当した講座に関する勉強ができる作品
【おためし】新しいことを勉強する良いきっかけになる作品
【お気に入り】先生の好きなことに関する作品や、先生の心に残る作品
の3つの分類から書籍や映像作品などを紹介していただきました。

「読書の秋」の今月は、一般講座の先生方からの推薦作品を紹介していきます。
この機会に新しい一冊、新しい一本との出会いを楽しんでいただけるとうれしいです。

今回は、相模女子大学人間社会学部社会マネジメント学科の湧口清隆先生です。
湧口先生が担当したさがまちカレッジ:公共交通整備は高齢者や外国人対策の切り札になるのか?

【おすすめ】路面電車からトラムへ ―フランスの都市交通政策の挑戦―
対象:高校生以上の方
紹介文:大半が民間企業によって担われ、独立採算で運営されているわが国の公共交通機関は、コロナ禍で経営破綻が心配されるほど経営危機に直面している。「緊急事態宣言」解除後も観光客のみならず通勤・通学客の利用が依然として激減しているからだ。
それに対し、フランスなど欧米の公共交通システムは、政府がネットワークを計画し、税金を投入しながら、民間事業者に委託して運営されている。計画策定では、収支だけではなく、高齢者や障がい者、ベビーカー利用者、移民など弱者対策や環境対策、都市政策など、社会課題の解決策も考慮されている。1つの都市の公共交通機関を1つの企業に委託するので、同じゾーンなら1枚の切符で電車もバスにも乗れる。町にはモダンで段差のない路面電車が走っている。
フランスでこのような都市公共交通システムが生まれた背景や限界、わが国との違いを、選挙制度や税制、労働慣行などにも踏み込んで分析した書籍である。