文/取材 山根/渡邉/若林2011.1

小田急線町田駅から各駅停車に乗って一つ目の駅が「玉川学園前駅」(町田市)である。急行は止まらない駅なので実際に降りたことがない人も多いのでは?この駅には玉川学園と住宅街だけでなく、駅前すぐの商店街の中には個性的なお店がたくさん並んでいる。今回は主に北口にある素敵なお店を紹介していきたい。

住所
: 町田市玉川学園1-22-20
T E L
: 042-725-6998
営業日
: 月曜~土曜 祝祭日
営業時間
: 10:00〜19:00

飲んで食べて休めて
おしゃべりできる皆から愛される紅茶専門店

小さな商店街に軒を連ねるさまざまなお店の中でも一際多くの人々が集まり、紅茶を購入するだけでなく、そこでお茶をすることの出来る紅茶専門店が「ロプチューティーガーデン」である。「玉川学園前駅」という、小さな街にあるこのお店は、地元の人々から愛されており、お子さん連れの父親や、愛犬と散歩中のおじいさん、また世間話に来たお母さんなどが立ち寄り、楽しくおしゃべりをしている。

渋みがなく、すっきり飲める
新感覚の紅茶、「ロプチュー」

このお店が特に重きを置いている紅茶が店名の由来にもなっている「ロプチュー」である。ロプチューという紅茶を知っている読者はどれくらいいるのだろうか。取材スタッフは実は今までロプチューという紅茶を知らなかったのだが、今回このお店でいただき、すっかりファンになった。
ロプチューはアッサム種と中国種の二種の茶葉で作られており、他のダージリンティーとは異なる香りや風味を持つ。紅茶が苦手な方のなかには、紅茶特有の渋みが苦手という方も多いと思うのだが、このロプチューには全くと言って良いほど渋みがなく、口当たりの良いさわやかな喉越しである。また、もう一つの特長としては、冷めても風味が残る点である。色は少し濃い目の赤であり、ミルクティーにもよく合う。

ロプチューを日本中に、そして世界に

オーナーの中村さん、上村さんは、大のロプチュー好き。お店を始めたきっかけも、ロプチューを広めたかったからだそうだ。そんな思いから、近年、山梨県に八ヶ岳店のオープンが実現したのである。「もっと多くの人にロプチューのおいしさを伝えたい」と二人は語る。ぜひ、ロプチューのおいしさを体験しに足を運んでほしい。

店の中には、さまざまな種類の紅茶やクッキー、輸入物のレトルトカレーなどが並ぶ。品よく並べられたそれらは、どれもスタッフが厳選したもので、一つ一つに想いがこもっているのが伝わってくる。

和風の花へのこだわり

北口側の商店街に沿って歩いていくと、あるのは野田さん一家が経営する花屋さんだ。玉川学園にお店を出してから3年目になる。最近のガーデンブームの中では外来の花の人気が高いが、ここではお茶席におけるような和風の花にこだわりを持ち提供している。それはせっかく日本人として生まれたのだから、日本の四季と結びつきが深い日本特有の花や草木を大切にしてほしいという思いがあるからだそうだ。 またこのお店には花だけでなく、石を材料として使用した植木鉢も取り扱っている。この石を使った植木鉢を使うと、一度水やりをすると4~5日は水やりが不要であるメリットがあるだけでなく、ゴミとして燃やす際も排出するCO2が少なくてエコなのだという。

町の人への思いやり

たまたま縁あってお店を出すのに行き着いた玉川学園前。この町に来て、玉川学園の環境の良さや地域への愛着を持つ人がたくさんいる街である一方で、高齢者の方が多く住んでいて孤立しやすい一面にも気付いたという。そのため、「高齢者の方々の交流の場になれば」とこの4月からお店の一角にお茶を飲むスペースを設けた。花如庵はそんな町の人々にやさしく、思いやりのある素敵なお店だ。

住所
: 町田市玉川学園2-7-5 シティ玉川学園1F
T E L
: 042-785-5871
営業日
: 第1・3月曜定休
営業時間
: 10:00~19:00
 

北口を降りてすぐにあるビルの3階まで登ると、北欧グッズを売っているかわいらしい小さなお店がある。このお店を経営しているのは片桐恵子さん・陽子さんの仲良し親子だ。もともと陽子さんのお父さん・浩さんが経営している日邦産業株式会社の事務所であった3階の半分を北欧ショップにして、今年の4月からオープンさせた。店内には陽子さんお気に入りの1960年代の洋楽がかかっていて、アットホームな空間である。 ちなみに店名であるbaricoとは陽子さんの学生時代のあだ名だそうだ。

ヴィンテージ、
そしてかわいいものへのこだわり

4~5年前に親子でフィンランド、スウェーデンに旅行したことで北欧に興味を持ち、北欧の食器や小物を集めていたことがbaricoを始めるきっかけだったそうだ。集めてたまってきたヴィンテージの食器などとともに、もともと洋服関係の勉強をしていた陽子さんが北欧のカラフルな生地で作ったポーチやブックカバー、そして洋服などもお店で売っている。ヴィンテージ物は買うときには値が張ってしまうのも事実。しかし、大事に扱えば長く使えるので結果的に安いのだと誇りをもって話してくれた。
駅前すぐとはいえビルの3階にあるため、なかなか店内に入りにくいかもしれない。しかし、店内に入ればかわいい手作りの小物たちやムーミンの絵柄がついた食器などに魅了されること間違いなし!ぜひ足を運んでほしい。

住所
: 町田市玉川学園2-21-4 尾辻ビル301号室
T E L
: 042-727-5490
営業日
: 日曜定休
営業時間
: 10:00~17:30(月~金)
  10:00~18:00(土、祝)