街を照らした光 その裏側

街を照らした光、その裏側

2020年は、新型コロナウイルスの流行で、今まで当たり前だった日常が大きく制限され、暗い雰囲気に包まれた1年になりました。

そんな中で、以前と変わらず相模大野に明るい話題をもたらしたステーションスクエアのアトリウム装飾について、 当時の企画の進行やその背景にあるコンセプトについて、担当者の方にお話を伺いました。

ステーションスクエアの装飾が始まった経緯について

相模大野のシンボルとなるという思いを込めて、アトリウムのスペースに季節を演出できるような装飾を受け継ぎ、今に至っています。

企画立案

いくつかの段階を踏んでおり、まず設置の4~5ヶ月ほど前から、広告代理店と装飾のテーマを共有します。特にクリスマスツリーは毎年大きなテーマを決めて、それに沿って作り上げていきます。

次に、広告代理店からテーマに沿った装飾案をいくつか提案いただき、その中から、よりお客様に魅力を感じていただけるものを選んで決定します。選定に当たっては、販売促進担当の2名が最初から最後まで立ち会っており、最終的な決定は支配人、支配人によって行われます。また、決定に至るまでの過程では、他の職員も巻き込んでフラットな目線で意見を出し合っています。

設営までの作業と関わる人

大枠のテーマデザインが決まったら、広告代理店が1日刻みのスケジュールを設定します。その後、テーマに基づいてディテールを作り込んでいきます。例えば、ツリーであればオーナメントやLEDの色、付随する装飾などの細かな部分を決めていくステップになります。これを基に、制作会社の方々がイメージを具現化していきます。ある程度形になったら、実際に工場に出向き、イメージとの齟齬がないかを確認して微調整を行っていきます。施工直前になると、仕様書が届きます。これには装飾の設計図と工程表が記載されており、販促担当が安全なスケジュールなのか確認を行い、問題点があれば代理店や制作会社と調整を行い、施工当日を迎えます。

施工当日は制作会社と施工業者、広告代理店、ステーションスクエアから総勢40名ほどのメンバーがアトリウムに集合してミーティングを行い、施工を行っていくことになります。実際の工事は3~5日ほどかけて行っていきます。

2020年の変化

毎年10月に、地域全体でハロウィンフェスティバルが開催されていて、親子連れなど4千人ほどが参加されていたイベントでした。しかし昨年はコロナの影響を受けてハロウィンフェスティバルが中止になったため、街の玄関口である我々が、地域の方々を元気付けようと、単に装飾を行うだけではなく、体験もできるような装飾としました。装飾の中に小屋を設置して、10月31日には実際に中に入っていただけるような仕様を組み込み、700人ほどの親子連れの方にご参加いただきました。

クリスマスに関しては、毎年ゲストを迎えて点灯式を行っていましたが、昨年は中止となってしまいましたので、それを補うために、アトリウム全体でクリスマスを演出できるよう装飾の規模を大きくしました。

2020年の各企画やコンセプトや込められた想い

桜とハロウィンについては明確にコンセプトはありませんが、クリスマスツリーは毎年コンセプトを設定しています。2年前は「Classic」をコンセプトに、原点回帰して伝統的なものにしました。次の年は「Bright Winter」として、ホワイトやゴールドを基調とした明るいツリーとしました。

2020年は「Lighting My Town」をコンセプトにしました。コロナウイルスの影響で街全体がネガティブな気持ちになってしまっている中で、相模大野の街が1年間頑張ってきたことを労う気持ちや、これからも地域で支えあって頑張っていこうというエールを込めて、地域のつながりを感じられるような温かい装飾としました。例年のツリーに比べると、より暖色系の電飾を施し、温かな印象を演出しました。

装飾について利用者から寄せられた声

装飾を行う際には、現地やSNSにて、お客様から様々な反応を頂きます。昨年のハロウィンでは、カボチャにマスクを付けましたが、これが小屋以上に注目されていて大変好評でした。クリスマスでは、職人の方がサンタの仮装をして作業を行っていますが、その姿を写真に収める方や、どんなツリーになるのか尋ねる方がいらっしゃいます。

また、今回は相模原市南区役所と連動して、ツリーの横にグランドピアノを設置しました。このピアノを演奏する様子が動画サイトに上がっていた影響もあり、SNSの検索数が例年より40万回ほど多くなっていました。動画再生数も述べ60万回ほどの再生があり、かなり反響があったと思います。毎年年賀状の写真にツリーの装飾を使っているという方や、家族で毎年見に来ていて、子供が成長した様子を伝えてくれる方など、多くの嬉しい声をいただきました。

2021年、今後の企画

例年通り装飾を設定する予定ですが、詳しいことはまだ決まっていませんが、引き続き、相模大野のシンボルとなれるように展開していきたいと考えております。コロナウイルスの影響で、遠くに行けない近隣の方に、ステーションスクエアをより快適に利用していただき、心を癒していただけるような企画を行っていきたいです。

小田急相模大野ステーションスクエアについて

小田急線相模大野駅直結の地上14階建ての複合商業施設です。「小田急ホテルセンチュリー相模大野」や「Odakyu OX」のほか、ファッションやカフェ&レストランなど、約130の専門店で構成されています。

施設名:小田急相模大野ステーションスクエア
所在地:神奈川県相模原市南区相模大野3丁目8番1号
相模大野ステーションスクエア WEBサイト