コンソーシアムニュース

20年07月
さがまちカレッジ人気講師が推せんする「わたしの一冊・わたしの一本」 三宅裕志先生

さがまちカレッジでは、新型コロナウイルス感染症の影響で今年の夏休みこども体験講座の実施を取りやめています。
そこで、いつもさがまちカレッジで楽しい講座を開いていただいている先生方に、
【おすすめ】先生が担当した講座に関する勉強ができる作品
【おためし】新しいことを勉強する良いきっかけになる作品
【お気に入り】先生の好きなことに関する作品や、先生の心に残る作品
の3つの分類から書籍や映像作品などを紹介していただきました。

夏休みの自由研究や新しいチャレンジの参考にしていただけるとうれしいです。

5回目は、北里大学海洋生命科学部准教授の三宅裕志先生です。
動物に関する本と、三宅先生の心に残る映画を2作品選んでくださいました。
三宅先生が担当したさがまちカレッジ:水族館の仕事~北里大学海洋生命科学部夏の体験講座~

【おすすめ】【おためし】ソロモンの指環
対象:小学4年生以上
紹介文:あの動物は何でこんなことをするんだろう?動物の言葉がわかったらいいのに!とだれもが一度は思ったことがあると思います。この「ソロモンの指輪」は、動物行動学の父と言われるローレンツが科学者として、動物の言葉について語ってくれます。
ローレンツは、いろいろな動物をできるだけ自然な状態で飼ってみて、動物たちの都合で生活して、その動物の目線で観察して、動物の言葉を探して、理解して、動物と交流してゆきます。まさにドリトル先生です。
私はこの本に出会って、私が本当にしたいのはこれだ!と感じて、今の仕事に就くことになりました。生き物が好きな人は、図鑑を見るだけではなく、ぜひ、この本を是非読んでみてください。楽しくて時間がたつのをわすれてしまうと思います。

 

【おためし】【お気に入り】風の谷のナウシカ
対象:小学1年生以上
紹介文:ジブリ映画の中で一番はどれかと言われたら、私は何も迷うことなく「風の谷のナウシカ」と答えます。この映画では、腐海におびえながら生きているそれぞれの国の人々を描いていますが、ナウシカは腐海がこの世界を浄化しているから、自然を壊したらダメだと伝えています。この地球ができてから、全て生物の働きによって今の環境ができあがっています。人間のワガママで、大規模な戦争や自然破壊が起こってしまうと、地球の生き物の繋がりのバランスが崩れて、いとも簡単に地球が腐界のようになってしまうでしょう。地球上の生物は全て何かの役割を持っていて、全ての生物と共生することが大切だと教えてくれるところが、この映画の素晴らしさの1つだと思います。

 

【おためし】【お気に入り】ゴジラ
対象:小学1年生以上
紹介文:いまから、66年前に「ゴジラ」は誕生しました。第2次世界大戦が終わってから9年目に出来た映画とは思えないほどものすごい映画です。ゴジラは水爆の放射能によって生まれた怪獣で、放射能を身体から発し、放射能火炎を吐きます。ゴジラが移動すると、建物は破壊され、放射能で汚染され、原爆が落ちた後と変わりがありません。ゴジラは生きた原水爆で、無敵の破壊神です。このようなゴジラをめぐって、その生命の秘密を明らかにしなければならないという山根博士がいます。そして、彼の弟子の芹沢博士が、水中の酸素を破壊して、生物を殺してしまう原理を発見してしまいました。これをゴジラに使うと、その次は原水爆のように兵器として使われてしまうということで、芹沢博士は究極の選択をします。このゴジラという映画は、原爆が落とされた日本だからこそ作れた映画だとおもいます。また、生物の生きる強さというものと脆さというものも感じさせてくれる映画でもあります。毎年原爆の日が来るたびに、私はゴジラを思い出し、原爆の悲劇を繰り返さないようにと願っています。